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辛坊治郎・辛坊正記『日本経済の不都合な真実』を読んでがっかりする

 
 辛坊治郎・辛坊正記『日本経済の不都合な真実』を読んでみました。辛坊両氏の重要な主張に関しては、岩田規久男教授の『経済学的思考のすすめ』で専門家から批判しているので、わざわざ私が書く必要はありません。ということで、岩田教授の本と重複しない点を書きたいと思います。

 内容は前の著作読んでいるし、ほとんどがどっかで読んだ話ばかりので展開は予想通り。まあ、私も含め経済に関してオリジナルの考えはなかなか思いつかないので仕方ないでしょう。

 著者は、前の著作を出して「そんな批判もあるのか」と驚いたようですね。例えば、アマゾンにある評価の高いレビューで「辛坊さんは、まず簿記の勉強から始めたほうがいいのでは」という批判に対して、「当方(辛坊兄)は日商簿記一級で管理会計のエキスパートです。」(P3、太字及び赤色は原文のママ)と反論しているが、どっちもどっちですね。日商簿記の試験や管理会計業務にマクロのGDPの計算など必要ありませんから、簿記を知っていてもGDPの計算ができる根拠にはなりません。事実、岩田教授からGDPの計算間違っていると指摘されてます(岩田前掲書。P53~57)し(笑)。

 今回、『日本経済の不都合な真実』を読んで驚いたのが、「貨幣についてまるで分かってないな」ということです。著者は、「政府紙幣も国債の日銀引き受けも、経済活動に裏付けのないお金を刷って政府が物を買う政策です」(P65、太字引用者)という理由で批判しています。だが、著者は「政府紙幣、国債の日銀引き受けによって発行される円かどうか別にして、円自体に経済裏付けなどありませんし、想定すらされていない」ことに気がついていないようです。

 もし著者が、「円に経済的価値が必要」だと主張すれば、金本位制などの商品と貨幣をリンクさせる必要があります。ドルペッグのように他の通貨と一定の交換比率を保つ手段もある(もちろんドルにも経済学的な裏付けはありません)でしょうが、金融政策の独立性を失うことになるので、ギリシャ同様財政赤字が多い日本では困る場合が出てくるでしょうね。日銀が普通に発行されている円が経済的裏付けがあり、政府紙幣や日銀引き受けによって発行された円が経済的裏付けがないとしか私には理解できないのですが、そうなる理由を是非ともお聞きしたいものです(笑)。
 こんな非論理的な理由で専門家でない著者が、金融政策を批判されては非常に困ります。

 他に書きたいこともありますが、今回はこの程度でやめときます。
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百おやじ

Author:百おやじ
 男性 仕事はあまりできないが多少の資格はある。
 経済・自作PC関連・メイド喫茶等に興味を持ち、趣味で日本大学通信教育部経済学部を卒業したかなりの変わり者。

 
 
 
 
 
 
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