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ゾンビ経済学について考えてみる。

 
 田中教授のブログが90万アクセスを達成してようで、おめでとうございます。だが、その記念すべき記事がなんで「ゾンビ経済学批判」なのでしょうか?記念すべき記事の話題に従えば、経済系アルファブローカの方々にゾンビ経済学がなぜ人気があるか全然分かりません。単に清算主義的不況脱出の根拠が私にはさっぱり分からないのです。

 第1に、90年代以降TFP(全要素生産性)が低下したどうかは、まだまだ議論があるようですし、清算主義者の主張もTFPが90年代以降低下した理由を合理的に説明してないと思います。彼らは「構造問題だ」と言うのでしょうが、その構造問題とは具体的に何か説明してませんし、多すぎる経済的規制の問題ならば90年代以降多くの規制緩和やITなどの技術革新が行われたので、逆に「TFPは上昇してないとおかしい」という結論になります。

 第2に、「効率の悪いゾンビ企業を淘汰したすれば、新産業が生まれるか」という問題です。「完全雇用で効率的な産業があるのに人が足りないでできない」とか「ゾンビ企業によって新産業に投資される資金が限定されており、それを解消するためにゾンビ企業を潰して新産業に資金を投入すべきだ」という理由なら分かります。しかしITバブルがあった2000年頃は不良債権問題が一番問題となっていた時期でした。最近でも、近未来通信とかL&G(円天市場)などの詐欺的投資に多くの資金が集まりました。いくら構造改革主義者でも90年代以降完全雇用が実現していたという人は皆無でしょう。そのような状況が90年代以降の日本で存在したでしょうか?規制がなく有望な新産業があれば、放っといても企業はどんどん参入するし、参入すれば人や資金の移動も自然に行われます。現状ではそのような産業がないと考えるのが自然です。例えば金利を急上昇させることによって無理矢理ゾンビ企業を淘汰させたとしても、有望な新産業がない状態では単に失業者や不良債権を増やし、雇用保険や生活保護など財政を悪化させ、その負担はいずれ国民の公的負担増加という形になります。これは、「企業は社員を解雇できるが、国は国民を解雇できない」(小野善康『誤解だらけの構造改革』日本経済新聞社、2001、P65)という合成の誤謬からによるものです(清算主義者は「失業者が失業すると国内から消えてなくなる」と考えているとしか思えない)。このようなゾンビ企業淘汰という主張は「百害あって一利なし」と言わざるをえません。念のため書いておきますが、「規制等によりゾンビ企業を保護せよ」という意図はありません。「ゾンビ企業を無理矢理潰せ」という主張が有害だと言っているだけです。

 なぜこのような清算主義が人気があるのかと考えれば、それはよく考えない人が「単にカッコイイから」というくだらない理由なのでしょう。「人間はなかなか進歩しないものだ。特に物事を深く考えずに、過去から何も学ばない人間はどうしようもない」ということをこの記事を書いてみて改めて実感しました。
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百おやじ

Author:百おやじ
 男性 仕事はあまりできないが多少の資格はある。
 経済・自作PC関連・メイド喫茶等に興味を持ち、趣味で日本大学通信教育部経済学部を卒業したかなりの変わり者。

 
 
 
 
 
 
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