飯田泰之『歴史が教えるマネーの理論』を読む
先週の日曜日に購入した1冊です。「本書の目的は、歴史や学説史を「ツールとして利用する」ことで、現代的な経済理論、ことにマクロ金融論・貨幣経済学(Monetary Ecomics)の簡潔な入門的紹介を行う」(P1)とあるが、私は成功したと思っている。「第1部 貨幣数量説の栄光と挫折」(本ではローマ数字)では、原始的な貨幣数量説から、金融政策に「将来の期待が重要である」であるというインフレターゲットにつながる主張を見事に導いている。「第2部 為替レートの悲劇と喜劇」では、固定相場制の利点と欠点も無理なく説明している。「第3部 金融政策 -マネーは一体何なのか」では、中国の古典『管子』の引用や江戸時代の貨幣制度から金銀複本位制を説明するなど意外な例だったが非常に勉強になる。
しかしリフレ派の論客は経済理論だけなく、本当に歴史に詳しいのに感心する。それでも「リフレ派は歴史を知らない」というリフレ派の本を読んだこともないのに批判する人はいるんだよな(笑)。
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しかしリフレ派の論客は経済理論だけなく、本当に歴史に詳しいのに感心する。それでも「リフレ派は歴史を知らない」というリフレ派の本を読んだこともないのに批判する人はいるんだよな(笑)。
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