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藻谷浩介氏と小黒一正氏のすさまじい対談(1)

 
 昨日発売した「Voice」1月号で、藻谷浩介氏と小黒一正氏の対談「まずは企業が若者の人件費を増やせ」は面白かった。当然、いろんな意味で。

 完全に予想外だったのが、藻谷氏以上の小黒一正氏(一橋准教授)のぶっとびぶりです。小黒氏は、藻谷説をなぜか支持しています。いきなり、「藻谷さんが『デフレの正体』で問われた「人口動態」の変化、つまり「生産年齢人口の絶対数の減少」と「高齢者の絶対数の増減」がそれで、この点を踏まえなければ、政策を大きく間違えることにもなりかねません。」(P139)というのだから。私から言わせれば、「生産年齢の絶対数の減少など、中長期的なことばかり考えて、デフレなどの短期間で解決できる問題を無視し続ければば、事態がますます深刻化する」としか思えないのですが。

 もちろん、リフレ批判も忘れてはいません。面白いのは、藻谷氏の発言です。それは、「私は「『近代経済学』の『マルクス経済化』といっていますが、思考実験にすぎないモデル通りに世の中に動くと思うこと自体無理がある気がしますが。」(P139)例えば、藻谷氏は、経済学者は完全競争モデルで現実が動くとでも考えているでしょうか?完全競争モデルは、ミクロ経済学を理解しやすくするための方法論でしかありません。
 それに藻谷氏が「簡単な話、リーマン・ショックよりが原因なら、〇九年より一〇年の内定率が低いのは説明できません」(P142)とあるが、これは自己矛盾でもある。なぜなら、生産年齢人口の絶対数の減少という供給要因よりも、デフレ期待などによる需要の減少が大きいから新卒者を雇わないという結論にしかならないからだ。藻谷説では、景気よりも人口の波の方が影響力が大きいはずだが・・・。

 この対談で象徴的なのは、「デフレ期待」などが使われないことだ。先程も書いたように、「デフレなど短期の問題を放置すれば、ますます深刻化し、中長期的にはとんでもなくなる」という視点は全くないようだ(溜息)。タイトルにあるように、「消費性向の高い若者の人件費を増やさない企業が悪い」らしい(笑)。

 いちおう書いておくけど、リフレ支持者の私だって、「生産年齢人口の絶対数の減少」と「高齢者の絶対数の増減」を無視してる訳ではない。人口減に備えるために、デフレ脱却のように「今やるべきこと、できることをやるべきだ」と言っているのに過ぎない。むしろ、藻谷氏と小黒氏が、リフレ政策を反対する理由が全然分からないのだ。
 リフレ派が人口減少デフレ説を批判しているからだ、というのも違うしね。例えば、反リフレ派の池田信夫氏も、「国政比較すれば分かるように何の根拠もない」と藻谷氏のことバカにしてるし。

 藻谷氏が自説の再反論やるのは大いに結構だが、それは今回のような陰口のようなやり方でなく、論理と実例という道具を使って正々堂々とやるべきだと考えます。上念氏などは、いくらでも相手してもらえると思いますよ(笑、しかも無責任発言)。

 この対談では、主に世代間格差の問題も語られているが、疲れたので後日に続きを書くことにします。

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百おやじ

Author:百おやじ
 男性 仕事はあまりできないが多少の資格はある。
 経済・自作PC関連・メイド喫茶等に興味を持ち、趣味で日本大学通信教育部経済学部を卒業したかなりの変わり者。

 
 
 
 
 
 
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