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藻谷氏の呆れた反論(追記分)

 
 上念氏の新著にも人口減少デフレ説についてあったので、ネタは古いが備忘録として書いておきます。

 以前、「voice」に掲載されていた藻谷氏のインタビューを批判したが、その追加分です。藻谷氏は次のような主張をする。
 多くの人がマクロ経済理論をベースに話をするのに対し、私はミクロ経済理論+人口論+マーティング理論、というのが特徴です。(P115)

 「今起きているのは、(中略)マクロ経済学上のデフレではなくて、ミクロ経済学上の現象でないか、」と指摘しています。(P116)
 はっきり言って、大嘘である。そもそも、モノやサービスの供給が減少して価格が上昇するのは教科書にもあるが、価格が減少するモデルはミクロ経済学にも現実にもない。
 藻谷氏は、生産人口の減少を主張するのだから、需要の減少よりも、供給の減少の方が大きいと考えるのが自然である。もしも個人の需要と同程度の生産しかできないならば、自給自足に終わり、商品を販売できないので市場経済が成立できない。すなわち、人口減は需要の減少よりも、供給の減少の方が大きいのである。

 となれば、モノやサービスが不足すればどうなるか。理論上も現実でも、価格が上昇するのである。低下するのではない。そうでなければ、現在猛暑の影響で品不足になっている野菜の値段が上昇する理由を説明できない。
 藻谷氏の言うとおり、生産人口の急激な減少で生産能力が低下することによって供給不足になれば、多くのモノやサービスが上昇し、インフレになってしまいます。どう考えてもデフレになりません。という理由で、藻谷氏のミクロ的な視点からからデフレを説明する考えは間違いです。インフレなら説明できますが(笑)。

 もちろん、この説明は「物価はマネーサプライで決まるのではなくて、さまざまな物価の加重平均で決まると考えている」(原田泰『日本の「大停滞」が終わる日』日本評論社、1999、P19)という「足し算のエコノミスト」(同頁)の考えです。この考えだと「足し算のエコノミストの物価論にはマネーが出てこないので、金融政策が物価に及ぼす考えも出てこない」(同頁)という訳です。足し算のエコノミストである藻谷氏が金融政策が効果がないと考えてしまうのは当然だったします。

 現実には、高齢化によってインフレが止まらないという国は聞かない(というか国際比較でも高齢化と物価は関連がない)ので、物価は金融政策によってコントロールされている。なぜなら、現実は「物価=マネー量/財・サービスの総量で決まっている」(同頁)いますし、そのように考えている「割り算のエコノミスト」(同頁)が多いのです。ミクロ経済学の積み重ねでは、一国全体の動きを説明できないので、「合成の誤謬」の概念とか、マクロ経済学が必要というのが、結論です。

 そもそも、「私は無精者で、経済書やビジネス書は本当に数冊しか読んだことがない」『デフレの正体』P125と書いているのに、「藻谷氏がマクロ経済学や人口論を知っている」と主張するのは、無理がありすぎる。「なんでこんなのツッコミネタわざわざ書いたのかな」といつも思う・・・。

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Author:百おやじ
 男性 仕事はあまりできないが多少の資格はある。
 経済・自作PC関連・メイド喫茶等に興味を持ち、趣味で日本大学通信教育部経済学部を卒業したかなりの変わり者。

 
 
 
 
 
 
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