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「国と企業の違うのだ」という教育

 
 いつもの如くTwitterを閲覧していたら、上念氏の新著『日本は破産しない!』に対して「高校で簿記の授業を必修化すべきだと思いました」という意見がありました。

 簿記となれば企業会計を教えるのがほとんどだ。だが政府と企業とは根本的に違う組織である。企業は営利目的だから、政府は非営利組織。企業は利益をあげなければ存続できないが、政府は徴税による収入が主だ。

 そして国と政府とも違う。財政赤字は政府の借金であり、一国全体の赤字は対外債務である。日本の財政赤字はかなり深刻(といっても、まだまだ破綻はしないというよりも国家破綻という意味が分からぬ)だが、日本全体は債権国である。

 このように一国全体と政府、一国全体と企業を同一視するととんでもない勘違いに陥る。これを理解するのが、マクロ経済的な感覚を養うことができる第一歩かもしれない。

 一国全体と企業の区別があることによるよくある勘違いは、貿易黒字や貿易赤字が国と国との競争によって決まるというやつである。実際には一国全体の貯蓄・投資バランスによって経常収支が決まる(短期的には円高などの貿易の要因も影響する)が、国際経済学を学んだことのない人はそんなことを考えもしないだろう。
 だが、そのように考えないと、日本が経常黒字が持続し、アメリカが経常赤字を持続する理由を説明するのは困難なのである。
 そもそもすべての国に対して貿易黒字を出そうというような考えがバカげている。産油国に勝つには、輸出よりも石油の輸入量が多すぎるので、石油の輸入を止めるしかないが、そんなことをしたら日本が大変なことになってしまう(爆)。

 このように「一国全体・政府・企業を区別しないと正しい理解が得られない」と理解できれば、マクロ経済学を学ぶ気持ちになれるだろう。他ならぬ私も、小野善晴教授(今では半分トンデモ扱いされているが)、「企業は社員を解雇できるが、国は国民を解雇できない」(小野善康『誤解だらけの構造改革』日本経済新聞社、2001、P65)という一文だった。

 まあ、私は人に偉そうなことを言える立場にないのだけど・・・・。

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百おやじ

Author:百おやじ
 男性 仕事はあまりできないが多少の資格はある。
 経済・自作PC関連・メイド喫茶等に興味を持ち、趣味で日本大学通信教育部経済学部を卒業したかなりの変わり者。

 
 
 
 
 
 
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