FC2ブログ
 
 
 
 
 

飯田先生の文章に感心する

 
 『Voice』3月号で、駒澤大学准教授である飯田泰之「画餅の成長戦略より法人減税を」が掲載されている。本論の趣旨は、第1に「「成長産業を発見し保護育成する」という「成長戦略」は歴史的にも歴史的にも誤りである。ここにこそ、与党のみならず、日本における経済政策思想の呪縛を見て取ることができるのだ」(P86)という。この点には異議はない。成長戦略の呪縛は、なぜか市場を絶対的に重視する構造改革主義者にも受け継がれているのだ。
飯田先生は、成長戦略の呪縛から脱却し、次の提案を行っている。
 (1)民間の自由な創意工夫を阻む規制の最小化。これは労働・資本設備・資本の配分の変更が必要となる。これは労働の流動化も含まれる。
 (2)新規事業への投資を促進する投資減税を行う。
 (3)新規事業の成功により得られる果実が「リスクを負って行動した者」になるように法人税等の減税がなされるが望ましい。

 私は大分部分賛成だが、これを実現するのは、なかなか難しいだろう。第1に財政が厳しいのに減税を人々に説得するのは大変である。第2に「リスクを負って行動した者に相応の報酬を与える」なら、所得税の減税も主張しなければ、筋が通らないだろう。法人税を減税すれば、株主配当や役員報酬などでリスク負担をした人々に対して報酬を増やす事はできる。だが、いくら法人税を減税しても、法人でない個人事業者には一切恩恵が受けられないとう問題がある。飯田先生が所得税の累進課税強化を主張しているので、所得税減税が言い出せないのは知っている。また所得税の減税は、「金持ち優遇」という批判が避けられない。

 飯田先生は、「経済学は人々の経済に対する要求に対して、「できる」「できない」などの答えを出す技法にすぎない」と割り切っているをことを公言している人である。飯田先生に「政治的なことで難しいとを書くことは、野暮なのは承知している」が、つい書いてしまうのである。

飯田先生は、現政権の「「新成長戦略のなかでは、規制緩和による供給力向上政策が実感なき景気回復や格差を生んだというが、本格的な景気の回復は安定化政策の役割であり、格差の問題は再分配政策の課題である。九十年代後半以降の経済政策の失敗は、「成長政策の誤り」というよりも「安定化政策・再分配政策の不在」によるものであるという認識する必要があるだろう。」(P89)という主張は全面的に同意できる。

 現政権は、安定化政策の不在が景気悪化と税収減少を生み、民主党のマニフェストに書かれた再分配政策が困難になる事実を直面すべきだ。今後、日銀法改正などの安定化政策実施を実施することを願わずにいられない。まあ、多分できないだろうが・・・。


スポンサーサイト



 
 
 
 
 
 
プロフィール
 

百おやじ

Author:百おやじ
 男性 仕事はあまりできないが多少の資格はある。
 経済・自作PC関連・メイド喫茶等に興味を持ち、趣味で日本大学通信教育部経済学部を卒業したかなりの変わり者。

 
 
 
 
 
 
天気予報
 
 
 
 
 
 
 
コスプレ時計コスタイム
 
 
 
 
 
 
 
カレンダー(月別)
 
01 ≪│2010/02│≫ 03
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 - - - - - -
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
過去ログ v Co リバース
 

Plug-in byまる。hi

 
 
 
 
 
 
CATEGORY+PC
 
 
 
 
 
 
 
リンク Twitter関連
 
 
 
 
 
 
 
リンク 経済関係
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ブログ検索
 
 
 
 
 
 
 
当ブログのバナー