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トンデモが多い『エコノミスト』2010年2月2日号 特集「デフレの経済学」

 
 「デフレの経済学」といえば、私の場合岩田規久男教授の同名の著作を連想します。今回の『エコノミスト』の特集の方は、トンデモな主張が多いのに苦笑せざるをえなかった。

 掲載順でトップバッターは、UBSシニアエコノミストの会田卓司氏です。「デフレ期待の脱却」までは評価できる。だが「積極的な財政出動でデフレ脱却を」という結論になるのだろうか?大規模な財政出動をしたとしても「この財政赤字では持続するはずがない」と多くの人が考えているので、良くてデフレ期待の解消の効果は一時的なものにしかならないだろう(悪くて期待が変わらない)。アメリカの金融財政政策によりデフレ期待が脱却したと書きながら、なぜ財政政策のみを評価するのか。私には分かりません。過去の経験から日本の金融緩和があまり役に立たなかったと考えているようだが、日米の金融緩和の規模が違いすぎることが考慮されているとは思えない。

 2番目は、日本総合研究所調査部主席研究員の山田久氏です。紹介する文章は典型的なトンデモです(笑)。わが国の高コスト体質こそデフレの根本であり、わが国の物価・賃金体系をグローバル体系に収束させる不可避の過程であるという見方がある。」(P27)。高コスト体質なら金融緩和を行って円安にすれば済む話です。「欧米が金融緩和して貨幣を増やしているのに日本がほとんど増やさないから円高になり、海外と比較すると高コストになってしまった」というのが私の考えです。
 それに「グローバル体系って本文に説明がないけど何ですか?」と、山田氏に尋ねてもまともな答えがないような気がします。
 あと、「低収益事業・低生産性産業が温存され、「過当競争」のもとで値下げと賃金削減の悪循環が生まれているからこそ、現局面でのデフレの主因だと考えられている」(同頁)というのは話にならない。
 全体的に値下げになるのは「待っていればモノが安くなる」というデフレ期待があるので、モノがなかなか売れないからです。「低収益事業・低生産性産業が温存されるのがデフレの要因」のように書かれていますが、とんでもない。円高を放置しているから、高生産性の製造業が価格競争で成り立たなくなり、労働者や資金が介護などの低収益企業・低生産性企業に流れているのが現状です。山田氏のように低収益事業・低生産性産業が温存されるのが問題だとすれば、金融緩和して円安にしたり補助金を与えるなど、高生産性である製造業の優遇を主張しなければ、筋が通りません。「中国に作れない高収益事業・産業構造を高度化することこそがデフレ脱却のためには不可避である。」(同頁)。産業構造の高度化など、デフレ脱却に何の関係がない。もしその論理が本当ならば、「他の国でもできる農作物や鉱物を中心に輸出しているオーストラリアは、貧しくてデフレに苦しんでないとおかしい」が、そんなことはない。そもそもグローバルの影響を世界中が受けているのに、日本だけが何年もデフレになっている理由をグローバルな要因で説明できるはずがない。

 ネタばらしすると山田氏の主張は、2001~2002年あたりに野口悠紀雄氏が主張していたことと大差がない(爆)ので、当時の野口氏を批判した内容がそのまま使えてしまいました。いつも思うことだが、トンデモさんは、全然進化しませんね(笑)。最後に言うことは、「ちゃんとデフレに関する勉強しないと私のような経済マニアにもバカにされますよ。」

 書きたい事まだあるのだけど、長文になってしまった。暇があれば、この続きを書いたみたいと思います。

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百おやじ

Author:百おやじ
 男性 仕事はあまりできないが多少の資格はある。
 経済・自作PC関連・メイド喫茶等に興味を持ち、趣味で日本大学通信教育部経済学部を卒業したかなりの変わり者。

 
 
 
 
 
 
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